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愛情と試練(日記)

連続自動更新5日目。

今日も今は非公開の過去日記から。


=====


「老人と樹」


老人が 一本の古ぼけた木を見つめていた
一見どこにでもあるような ただの木だ
いや むしろ 幹も細い 葉もあまりついてない
他の木よりも みすぼらしく見えるぐらいだ

つい 気になって
その木って そんなに見栄えがいいかい
って 僕が聞いた

老人は ちょっと振り返って
いいや 見ての通り
と 首を振った


じゃあ 何をそんなに見つめているんだい
重ねて僕は 問いかけた

老人は 再び木に顔を戻して
今度は振り返らずに こう答えた
この木は 強いからな

僕は もう一度その木を見た
やっぱり細くて 葉もまばらで
そんなに強くは 見えなかった

怪訝な顔をしている僕に
老人は 静かに言った


なぁ お若いの
木というものはね どこが一番大事かね
この幹か 枝か 葉っぱか 
咲くかも知れない実か 花か

確かにそれらの部分も すべて大事さ
でもね お若いの
その木の値打ちを決めるのは
それら見える部分じゃない

この木は がっしりした根っこを持っている
長い長い 年月をかけて
じっくりと じっくりと 根っこを地下に伸ばしてきたんじゃ
わしには それが よくわかる
この木は きっと 大きな樹になるよ


なぁ お若いの
お前さんは この木になれるかい

地面の上に出ている部分ばかり 気にして
顔がどうだ 髪型がどうだ
肌がどうだ スタイルがどうだ
服がどうだ 持ち物がどうだ
会社がどこだ 家がどこだ
どういう身分だ お金がいくらある

そんなところで 目立とう抜きん出ようと
肩肘張ったって 着飾ってみたって
それはその人の 本当の魅力なのかい
大きな地震が来たときに それで立っていられるのかい

この木はな 硬い地面に
少しずつ 少しずつ 根を張ってきた
それは誰にも見られることもない ほめられることもない
それでも ひたすらに この地に根付いてきたんじゃ

だから 幹が細くても 葉が少なくても
人を惹きつける そんな力を持ってるんじゃ
だから 暑い夏も 寒い冬も 枯れやせずに
台風が来ても 地震が来ても びくともせずに
どっしりと ここに根付いているんじゃ
 

まぁ お若いの
まだまだお前さんには わからないかもしれないがね
老人は そう言って
木と僕を 一回ずつ見ると
ゆっくりゆっくりと 去っていった

木が 風でかすかに揺れたようだった
それは 老人に手を振っているようでも あった


僕は 改めてその木を見た
幹が伸びている地面の下に
なんだか どっしりと暖かい
なんだか 安心できる
そんな 根っこが 見えてくるようだった

ははは と幹をぱしぱしやって
僕と木は 笑い合った
なんだか お互いに少し 強くなれた気がした


(2007年09月14日)


=====



いきなり少し本旨とはずれるが。


不器用、という言葉がある。

自分もまさに当てはまると思うのだけれども、
なかなか思ったことを表現できなかったり。

こんなはずじゃないのに。
こんな思いじゃないのに。


名伯楽、という言葉がある。

元は相馬眼に優れた人の話だったと思うが、
真の良さを見抜く能力に長けた人物。


いくら素質があっても見出されなかったら埋もれてしまう。
いくら見抜く目があっても才能に出逢えなければ何も世に出ない。


この世は本当に奇妙な縁で繋がっているんだなあと思う。


さて、閑話休題。

どんなにみすぼらしくてもね。
根っこが、幹が、しっかりしてたら、
いくらでも綺麗な葉を、花を、付ける事ができる。

どんなに花だけ綺麗なのつけててもね。
根っこが腐ってたら、残念ながら長くは無い。


しっかりした根を生やし、幹を育てるには、
どんなものが要るのかな。

甘い養分だけじゃあ、きっとないよね。
時には暴風や天敵、落雷、日照り…。

試練にも耐えながら、少しずつ、
太く、強くなっていくのかな。





次回の更新は明日7/10(日)23:55です。


 

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